02.07.03:48
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09.26.23:03
夜なんとなく目が覚めた。
目覚めてすぐには暗さに目が慣れているため、 部屋の中の様子は結構わかる。 トイレに立ち、 部屋に戻る。 部屋の扉を閉めると、 中は真っ暗に感じる。 トイレの電気が明るいために、 暗さに慣れるのに少し時間がかかる。 手探りで何とか布団に入る。 眼鏡を外して布団の横に置き、 目をつぶる。 何か違和感を感じた。 どこかに何かいる。 どこかはわからないが、 何かいるような気がする。 足元に押し入れがある。 隙間が空いている。 そこだとかんじる。 からだが動かない。 首から下を拘束されているようだ。 首は何とか動くので、 頭だけを浮かして押し入れの方を見る。 2段に仕切られた押し入れの上段が、 かろうじて見えるぐらいだった。 嫌な気配は下段のようだった。 眼球を下に向け、 何とか下段を見ようとした。 いや、 見なければならないと感じた。 その時、 「どこみてんだい?」 髪を突然後ろから引っ張られた。 天井を見た瞬間凍り付いた。 天井一杯に埋め尽くされた目。 それがすべて自分を見つめている。 次の瞬間、 下から頭を突き上げられ、 足元が見えた、 そこから見える押し入れの隙間にも、 ぎっちりと目が詰まっていた。 そして頭の中に声が響いた。 「いつも見てるよ…」 気がつくと朝になっていた。 部屋の中は何も変化無いように感じた。 ただ、 部屋中の壁・床・天井・押し入れの中まで、 じっとりと湿っていた…。 PR
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