すべては私の頭の中で…。

家の前で猫が鳴いている。
はじめは1匹だったのが、
いつの間にか2匹に…。
しかもけんかを始めた。
「ンナーゴ」
「ギャッ」
といった声が聞こえてくる。
そのうち、隣の家の車の横に移動した。


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まだけんかは続く。
しかも、
車にぶつかるような音もする。
激しいなぁと思いながら、
窓から下を見た。
上からでは見えないが、
猫はまだけんかしている。
長いなあと何気なくながめていると、
突然、



「うりゃぁ」
という叫び声が聞こえた。
驚いた。
しかも周りに人影もない。
猫も逃げ出して、
声もしなくなった。
誰が叫んだんだろう？

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うちの押し入れはよく開いている。
誰が開けたというこもなく、
気がつくと開いている。
特に夜が多く、
朝になると、
ぴたっと閉じている。
寝ているときに、
自分の右横にあるのだが、
いつもは金縛りとセットになって、
開いている気配や、
押し入れの冷気しかわからない。
ある夜、
たまたまうつぶせで寝ているときに金縛りにあった。



顔は右を向いている。
正面に押し入れがある。
音もなく開いた。
その奥から、
腕が伸びてきた。
その腕だけが、
あたりをがさがさと探っている。
その時気がついた。
異様に長い。
しかも骨がない。
うねっている。
「うぐっ」
思わず声が出た。
その瞬間、
手がすっと押し入れに吸い込まれ、
音もなく押し入れがしまった。

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夜、
目が覚めた。
押し入れが開いていた。
何となく、
布団を出すときに、
閉め忘れていた記憶がある。
ぼーっと見たあと、

！

２度見した。

 

手が出てる？？？
でも、
ドラえもんでもなさそう。
おかしいなと思い、
体を起こした。
手がさっと消えてしまった。
押し入れに近づき、
なにげなくふすまを閉めた。



翌朝になって、
何となく違和感を感じて押し入れのふすまを開けた。
そちらは布団を入れる側ではなかった。
隙間無く、
衣装ケースが詰め込まれていた。
あの手はどこから…？

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