02.06.22:09
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10.03.16:46
友達と4人でドライブへ出かけた。
運転手も一緒にいるみんなも初心者。 地図を見ながら、 高知の桂浜に出かけた。 ついたときには、 夕方近くなっていた。 みんなで太平洋に向かって、 大きな声で叫んだ。 「バカヤロ~」 「おっきぃ~」 などと叫ぶとすっきりした。 帰るときには暗くなっていた。 慣れない道に、 慣れない運転で、 当然のように道に迷う。 「次右じゃない?」 「まっすぐよ」 などといっている間に、 山の中の狭い道路になっていた。 どんどん闇が深くなる。 トンネルが見えた。 ただ山を掘っただけの、 荒っぽいトンネルだった。 「こんなとこにでるのよねぇ」 「白い服の女がいたりして」 などといいながら、 トンネルに入った。 思った以上に長く、 向こう側が見えない。 しかも、 ところどころ避難帯はあるが、 車一台がやっと通れるような狭いトンネルで、 おまけに電灯も切れている。 ライトの明かりを頼りにゆっくりと進んでいった。 「ねえ、天井に顔がない?」 「やっぱり?見えるよ」 といっているうちに、 トンネルの壁や天井から、 人の顔が浮き出てきた。 「!$#%&($(&$#%&’?$%&#」 声にならない叫びとともに、 車が猛スピードで走り出し、 一気にトンネルを抜けた。 「ブレーキ!」 私はとっさに叫んだ。 急ブレーキの音とともに、 車が横滑りして止まった。 止まったところには、 ガードレールが無く、 下が見えない崖っぷちだった。 「あ…、あ…、あ…」 後ろの席の子が上を指さす。 ! 天井に一杯の人の顔が浮き上がっていた。 「ちっ」 という声とともに、 顔が消えていった。 全員が、 あまりの恐ろしさに放心していたが、 誰とも無く気がついて、 トンネルの見えないところまで車を動かし、 明るくなるまで固まって待った。 夜が明けるまでの約6時間が、 何十時間にも感じられた。 PR
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10.03.00:17
この夏の話である。
沖さんは、 終電間近の駅へ急いでいた。 駅への近道は、 真っ暗な路地。 終電のことを考えると、 そこを通り抜けるしかなかった。 足早に歩く彼女の足音が響く。 ふと気がつくと、 足音が増えている。 振り返ると、 スーツを着た男性が歩いてくるのが見えた。 街灯の下を通る彼は、 ナイフか包丁のようなものを握りしめていた。 とっさにかけだした。 それでも足音は、 一定の間隔を保ってついてくる。 必死で逃げて、 あるビルの非常階段を駆け上がった。 足音がついてくる。 幸運にも、屋上の扉の鍵は開いていた。 屋上に飛び出し、 反対側の端まで走った。 フェンスがない。 包丁を持った男は、 一直線に彼女の方にやってくる。 (殺される) 彼女が思った瞬間、 男はその屋上から飛び降りた。 下を見ると、 頭を血の海に横たえた死体があった。 結局事情聴取などで、 終電どころか警察に留まることになった。 警察では話さなかったが、 今でも忘れないことがある。 飛び降りる瞬間の彼の言葉、 「次は君だよ」 彼女は、 すれ違いざまに手渡された携帯を持っている。 捨ててもいつの間にか家に置いてある、 不思議な携帯である。 昨夜、 電話が鳴ったそうだ。 今日、 彼女に連絡が取れない。 … |
10.01.16:31
夜中に誰かがついてくる。 |